「今から年休を取ったら何時間?」から生まれた、学校の休暇簿かんたんアシスタント
学校で先生からよく聞かれた「今から年休を取って帰ると何時間?」。元学校事務職員の経験から生まれた無料Webツ ール「休暇簿かんたんアシスタント」。学校現場の小さな困りごとをDXで解決したい、その思いを綴ります。
学校で事務職員として働いていたころ、先生方からときどきこんな質問をされました。
「今から年休をもらって帰るんだけど、何時間になる?」
たとえば4時間目が終わったころ。事務室の時計を見て、勤務終了時刻から現在時刻を引き、途中の休憩時間を除き、時間単位の休暇としてどう扱うかを確認して「○時間ですね」と答える。
文字にすると簡単そうですが、これが意外と面倒でした。机に座ってゆっくり計算すれば分かります。でも学校の事務室は、なかなか「ゆっくり計算させてくれる場所」ではあ りません。電話が鳴り、来客があり、先生から別の質問をされる。そんな中で突然「今から帰ったら何時間?」です。
教職員の勤務時間は、意外と難しい
公立学校の教職員の勤務時間や休暇は、条例や規則などに基づいて運用されています。私が勤めていたころ、事務室には「教育関係法令要覧」という分厚い本がありました。必要なページを探し、条文を読み、実際の学校現場でどう扱うのかを確認する。これがなかなか大変でした。
特に休暇制度は、「勤務時間は何時から何時までか」「休憩時間はどこに入るのか」「時間単位の休暇はどう計算するのか」「半日の年休はどう扱うのか」など、いくつもの条件が関係します。制度を知っている事務職員にとっては日常業務でも、先生方にとってはそうではありません。
先生は、時計より目の前の子どもを見ている
「学校の働き方改革」という言葉が当たり前になり、在校等時間も強く意識されるようになりました。ただ、私が一緒に働いてきた 先生方を思い返すと、授業や生徒対応に没頭するあまり、自分の勤務時間を細かく意識する余裕がなかったというのが実態でした。
先生方が見ていたのは、自分のことよりも「この子、大丈夫かな」「明日の授業どうしよう」「部活動の準備をしないと」といった、目の前の児童生徒や学校のことでした。自分達の勤務時間を強く意識するようになるのは、管理職になってからという人も少なくなかったように思います。だから「今から年休を取ったら何時間?」と事務室へ聞きに来るのも、ある意味では当然でした。
今だから書けますが、私もいつでも笑顔で「計算しましょう!」と思っていたわけではありません。何かに集中しているときに聞かれると、心の中で「……今かぁ」と思っていたことも、たぶんあります。先生の側も、電話中の事務室の前でしばらく待ち、「また後でいいか」と職員室へ戻っていったこともあったかもしれません。誰が悪いわけでもなく、ただ「人に聞かなければ分からない小さな仕事」が学校にはたくさんあります。こういうところに、学校DXのヒントがあると思っています。
「休暇簿かんたんアシスタント」でできること
そこで作ったのが「休暇簿かんたんアシスタント」です。考え方は単純で、先生が「今日どう休むか」を選ぶと、何時間の休暇になるのか、休暇簿にはどう書けばよいのかが、その場で分かる。それだけです。
現在のWeb版でできることは、次のとおりです。
- 「1日休む」「午前休む」「午後休む」「遅れて出勤する」「早く帰る」「時間を指定する」から選択
- 勤務時間と休憩時間をもとに休暇時間を自動計算
- 「2時間休んで早く帰りたい」といった希望から、何時から休めばよいかを逆算
- 計算結果だけでなく「なぜその時間になるのか」も確認可能
- 休暇簿への記入例を表示し、ワンクリックでコピー
- ログイン不要、氏名や学校名などの個人情報を入力せず利用可能
▲ 「休暇簿かんたんアシスタント」スマート フォン画面大きなシステムでなくても、DXはできる
学校のDXというと、大規模なシステム導入を想像されがちです。でも私はそうは思っていません。先生が事務室まで歩く3分、事務職員が作業を止める2分、二人で時計を見ながら計算する1分。1回だけなら大した時間ではありませんが、全国の学校で毎日いろいろな「ちょっと聞いていい?」が起きているはずです。その一つひとつを少しだけ軽くする。それも立派な学校DXだと思っています。
「15時から帰ったら何時間ですか?」のように、ルールに沿って計算すれば答えが出る作業はパソコンに任せていい。そのぶん人にしかできない会話や支え合いの時間を増やすこと。それが、私の考えるDXです。
ご利用前に、ひとつだけ大切なこと
「休暇簿かんたんアシスタント」は、一般的な勤務時間・休暇計算をもとに作成しています。公立学校の服務や休暇の取扱いは、所属する自治体や任命権者の条例・規則・規程等によって異なる場合があります。特に半日単位の年次有給休暇の取扱いなどは、所属先によって確認が必要です。
ご利用の際は、所属する学校・自治体で適用される規則等をご確認ください。「うちの学校で使えるかな?」と迷われた場合は、所属校の事務職員に一度確認いただくのが確実です。もし「そこ、うちの扱いと違いますよ」という情報があれば、ぜひAdvanciaまでお知らせください。
学校で働く人が「これ、地味に面倒なんだよな」と思っている仕事を見つけて、「あ、これなら簡単」に変えていくこと。休暇簿かんたんアシスタントも、その一つです。学校現場の「ちょっと面倒」を一つずつ減らし、先生方や事務職員の毎日を少しでも軽くする。そんなツールを、これからも作り続けていきたいと思います。
🛠️ 元学校事務職員の思いから生まれた無料Webツール
「休暇簿かんたんアシスタント」を使ってみる
インストール・ログイン不要。今日休みた い時間を選ぶだけで、休暇時間や休暇簿の記入例がすぐに分かります。
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